『能古島』
 2015.12.20

 今回も、1日だけフリーということで、『つぎはぎ日本一周』は島巡りシリーズにでかけることにした。グーグルマップで、まだ行っていない島を探していくのだが、その中で目に入ったのが、博多湾にある「能古島」。博多のすぐ近くということもあり、レジャー施設などが開発されているのか?と思ったが、インターネット等で検索すると、「のこのしまアイランドパーク」という季節の花を育てたり、動物と触れあえる施設はあるものの、その他は、自然のままといった感じだった。今回の目的地は、ここに決定。
 いつものように前日から出発し、車中泊して翌朝から活動開始というパターン。ただし、今回は、車中泊グッズ、結露防止用と防寒用に作成したサンシェードを試すという目的もあった。古賀サービスエリアで車中泊をすることにして、サンシェードを装着。
ちなみに前回サンシェードなしだとこれだけの結露ができていた。(フロント)

 苦労して作ったので、窓枠へのはめこみはすんなりといった。外が全く見えなくなるので、多少の不安感がある。低反発マット、寝袋を2つ使用。いざという時のために、アルミシートも準備していった。真冬仕様での就寝。運転時に暖房をしていたその残りで、暖かい中で眠りについた。結局、アルミシートを使用することもなく寝袋の中は、まずまずの暖かさの中で朝を迎えた。防寒はばっちり。さて、結露の方は・・・・。恐る恐るサンシェードをはがしてみる。すると、クリアなガラスから外の景色がばっちり見える。一番面積の大きいフロント部分。ここは・・・・?ここもばっちり、結露はほとんどなく、このサンシェードの威力はばっちりということが実証された。これからの車中泊、手作りサンシャード必携グッズだ。
 朝食は、24時間オープンしている古賀サービスエリアのカウンター式の食堂で、豚汁定食を食べる。これがうまかった。

      

 さて、能古島へのフェリーが出ている姫浜港へ。すぐ近くに1日駐車で500円という駐車場があったので、そこに駐車。1時間に1本の割でフェリーが出ているらしかったが、ちょうど、出発した直後だったようで、待ち時間を利用して、近辺を散策。すぐ近くにマリノアシティーというショッピングモールなどもあり、以前子どもたちが小さかったころ、何度か来たことがあったので、懐かしい気持ちになった。

    

 フェリーの時間が来たので、乗り込む。思ったよりも多くの人20〜30人?が乗っていた。この時期にこの人数なので、夏などはもっと多いのだろう。10分ちょっとで、すぐに能古島に到着。都会から10分ちょっとで、のどかな場所に来ることができる貴重な島だ。

  

 島には、小さな道がぐるっと一周していて、遊歩道となっているが、幅は狭いけれど、ずっと舗装道路だった。海岸線の道を行くのだが、対岸に、福岡ドームや福岡タワーといった都会の象徴のような建物が見え、進んでいる島ののんびりした空間とのギャップがなんだか面白く感じた。
 やはりここも、元寇の歴史が残っていた。蒙古塚というものがあり、元寇のときの屍を供養した塚があった。そこへは周回道路を少しはずれ、未舗装の道などもあった。途中、島のバス?リアの窓ガラスにもたくさんシールが貼ってあり、珍しいので、写真に撮った。

   

 再び島を周回する遊歩道にもどる。さすがにこの時期は人はほとんど通っておらず、道の上にも落ち葉が積もっていた。ところどころに島の歴史についての解説板などが設置してあった。

     

 最近の島巡りは、島一周の道はそれほどの距離はないので、余裕がありそうなら、その島の一番高い展望台がある場所へ行くようにしている。今回の能古島も、一周は10キロぐらいしかないので、山頂の展望台を目指すことにした。展望台という表示があったので、そこへ向かうと、途中に記念碑が建っていた。檀一雄のものだった。その時はわからなかったのだが、帰ってから調べると、緒方拳主演の映画「火宅の人」の原作者ということだった。ここ能古島には晩年住んでいたことがあったそうだ。その道を展望台に向かうと、途中から道が登山道のようになり、とても自転車ではいけそうもなかった。地図を見ると、他のルートからでも展望台には行けるようなので、このルートから登るのは止めて、先に向かうことにした。


 道の左側が妙に整備された場所にきた。島の中にある施設、「のこのしまアイランドパーク」だ。入園料は1000円ということで、この島に来るまでは、入ってみようかとも思っていたが、ここの売りは花。この時期、ちょうどぽっかりと花がないということなので、入園するのは止めて、外から眺めるだけにした。シーズンになると、福岡市民、憩いの場所となるのだろうが、この日は誰も、入園している様子はなかった。

    

 その後も、景色の綺麗な道を進む。途中にキャンプ場なども見えてきた。バスが通る道からさきほどやめた展望台へと続く道があったので、そこを登ることに。その道に入るところに小さく展望台という表示があった。ちょうど、そこがバス停になっていて、女の人が一人バスを待っていた。きっと、山頂に行ってきたものと思い、山頂までの道のりなどを聞こうと声をかけたのだが、中国の方だったのか、日本語が分からないと英語で答えてくれた。こういうところにも外国からの人も観光に来ているのか?まあ、行ってみればなんとかなるだろうと思い、その道を進むと、ここも途中から登山道のようになっていた。しかし、山頂までの距離も書いてあり、さっきよりは短く、すぐに山頂につくことができた。

    

    

山頂の展望台からは360度美しい景色が広がっていた。海の中道や博多の町、松林など。

   

 展望台を後にして、再び来た道を戻る途中、この島の小学校、中学校の門付近にバトミントン、福岡県団体優勝!みたいな小さい横断幕が何枚も掲げられているのが目に入った。たしか、そんなに人数はいないのに???すごい!男子も女子も優勝とか、個人も優勝、コーチまでも。その後、能古博物館に入り、島の資料を見ていると、博物館の人が声をかけてきたので、さきほど疑問に思っていたことを聞いてみた。すると、ここ15年ぐらいバトミントンが強く、伝統のようになっているとのこと。同じ敷地に小学校もあり、ジュニアからの強化もできているので、強いというのと、フェリーで10分という場所なので、バトミントンを本格的にやりたいという生徒も通っているということだった。全校生徒は60名程度ということで、小さい学校ながら、すばらしい結果を出していることに感心しながら、お話を聞いた。
 この博物館。いろいろな分野の著名人の戦争中の体験や、終戦時の思い出など、展示してある館もあり、そこには、本人の声で、その内容を聞けるように、ペン型の機器を貸し出してくれた。この機器で展示物の横にあるスイッチに触れると、この機器から音声が流れる仕組みになっていた。

  

 昼すぎになり、お腹もすいてきたので、昼食をとることにした。スマホなどで、能古島の名物として、調べてた、能古島うどんを食べたいと思っていたので、能古島うどん定食の表示がある食堂に入る。お客は私一人。さすがに閑散期だ。そこで、能古島うどんのことを聞くと、これが、ざるうどんで、冷たいとのこと。暖かい能古島うどんはないか尋ねてみたが、冷たいのが能古島うどんというこで、さすがに、この時期は断念して、日替わり定食を注文。これが、さしみと、暖かいお汁でとてもおいしかった。
 お腹のいっぱいになったところで、店内を見渡すと、海の写真がいっぱい展示してあった。店主にたずねると、なんと、この店主が自分でダイビングをして撮影したものらしい。本当にプロ級のすばらしい写真がいっぱいだったので、びっくりした。ただ、この近海の写真ではなく、沖縄へ行った時に写したものらしかった。何度も撮影に行っているらしい。すばらしい趣味だな〜と感心した。以前、私自信も沖縄の海で、体験ではあるが、ダイビングをしたことがあるので、とてもうらやましかった。ただ、これ以上趣味を増やすと大変なので、写真をじっくり眺めさせてもらい、そうした欲求を飲み込んで店をあとにした。

    

 帰りのフェリーを待つ間、近くの売店あたりを散策。能古島の土産を買い、待合室に。フェリー用の自転車置き場に数台のロードバイクが置いてあった。島の中ではすれ違わなかったのだが、やはり、何人か、同じように島をロードバイクで散策をしていたようだ。

    

帰りもあっという間に姫浜港へ到着。まだ、時間もあったので、一旦マリノアシティーまでロードバイクで行ってみた。いろいろな店が入っていたのだが、私の物欲を刺激することはなく、そこでは何も買わずにまた、もとの駐車場へもどった。
次は、シエンタにビアンキを乗せて、大宰府天満宮へ向かった。生徒たちの合格祈願をするためだ。ずっと以前、大宰府には合格ということで、五角形の鉛筆が売っていたと思うのだが、現在は普通に六角形の鉛筆しか扱っていないそうで、ちょっと残念ではあったが、鉛筆をお土産に購入し、絵馬に願い事を書いて大宰府を後にした。後は、益田へ帰るのみ。車中泊がどんどん快適になってきた。次回はどこへ行こうかな?

      


本日のデータ
 走行距離 約20q
 姫浜〜能古島往復 560円
 自転車往復 460円(記憶では・・・)
 高速料金 2900円×2
 能古島博物館入館料 400円
 
 












『つぎはぎ日本一周』能古島