『玄界島』
 2015.12.26

 島巡りとして、今回は、博多湾の入り口付近にある玄界島。フェリーが出るのは、博多港。前回同様、前日に出発し、古賀のサービスエリアで車中泊をした。さすがに、冷え込む。ただ、ここは24時間フードショップが開いているのでありがたい。朝、早めに起きて、体を温めるために、うどんの朝定食を食べる。あったまった〜。今回も手作りサンシェードのおかげで、結露もなく、すぐにスタートできた。

      

 博多港のターミナル付近に到着。駐車料金を見ると、結構高い。どうせ、自転車で移動するので、ちょっと離れたところでも、安い駐車場を探す。割合安そうなところがあったので、そこに車をとめ、フェリー乗り場に行く。自転車をおしていると係の人から自転車を乗せることができるかどうかは、荷物の状況によると言われた。今まで、そんなことはあまりなかったのだが、なぜ?と思っていると、船が新しくなって、自転車を固定する取っ手などがないらしい。そんなに、乗船する人もいなさそうだったので、大丈夫だとは思ったが、乗り込むまで少々心配だった。結局、自転車もOKということで、下船するときに、自転車代を払う券をもらい、フェリーに乗り込む。確かに、普通のフェリーと違って、荷物専用の部屋のようなところがあり、そこに自転車を設置するようになっていた。30分ぐらいかかって、玄海島へ到着。港付近の斜面に建物が密集している印象だ。2005年3月20日に福岡沖玄界地震があり、甚大な被害がここ、玄界島を襲ったのだが、その復興事業により、居住地を頑丈な作りのアパートのような形で造ったり、学校の位置を高台の上に移動して小中学校としたりしたらしい。

     

    

 港の待合室に玄界島の案内は貼ってあったが、同じようなパンフレットは置いていなかったので、写真にとって、島へ繰り出した。小さい島なので、今回も、この島で一番高いところにも行ってみたいと思っていたので、案内を見ると、遠見山となる。標高218mとそれほど高い山ではないので、十分可能だろう。さて、島を一周するのだが、先ほども書いたが、小さな島には似つかわしくない(失礼・・・)他の島では見られないような、立派な鉄筋コンクリート造りのアパートのような建物が何棟も建っていた。その横を昔ながらの小さな道があり、そこを進む。進んで行くうちに、この時期はほとんど人通りがないのだろう、道路に木が垂れ下がっていたり、砂が堆積していたり、落ち葉もしっかりと積もっていたりとロードバイクが進むにはとても苦労する状況だった。

    

    

 そんな中を進んで行くと、少し沖にぽっかりと浮かんでいるような島が見えてきた。柱島だ。ここの岩肌が柱を積み上げたような形から柱島と名前がつけられたということだ。さて、この柱島には何か所か洞窟が見える。カヤックで行くのも面白いだろう。更に行くと、以前観測所だったのか、今は廃墟のようになっている建物が見えてきた。ここからの眺めもなかなかよかった。岩の上に登ってみると、そこには、何かの鳥の巣?があった。卵などはなく、今は使われていないのかもしれないが、結構立派な巣だ。

        

道に砂が堆積していて、とても進みにくい。

 それでも小さな島。あっという間に一周することができた。ここからは、島内の散策。まずは、小中学校に行ってみることにした。ここは、島でもとても目立つ建物だ。S字カーブの急な坂道を登り、学校に到着。中には入れないので、外から撮影して次へ進む。

    

 次は遠見山への登山。登山口にロードバイクを置いて、登山開始だ。最初は、石段が整備されていたのだが、少し行くと、自然の登山道になり、ついには、草だらけで、道が分からなくなる。それでもかき分けかき分け行くと、ロープが張った道のようなところに出たので、そのロープ沿いに進む。ついに、ロープが終了。何も表示がなかったのだが、どうも、ここが山頂のよう。(確信はない)ただ、ある程度平らな場所でもあるので、これ以上進むと、迷ってしまう危険があると判断し、ここを頂上と思いこんで、下山することにした。下山するときに、気がついたのだが、登山道を示す表示板があるにはあったのだが、これが、壊れていて、表面も何を書いてあるかわかならいという状態だった。下山したら、服やら靴屋らに植物の種がついていた。

        

       

 その後、フェリーの時間まで待ち時間があったので、港近くの倉庫の軒下に腰をおろして休憩していたのだが、どこからともなく、猫が集まってきた。この玄界島も猫の島として有名らしいが、本当に集まってきた。猫の姿に癒されながら、フェリーを待つ。

      

 フェリーの時間が来たので、乗り場で待っていると、桟橋の構造に目が行った。タイヤのようなもので、海面の上下運動と地面をうまいぐあい調整している、なるほど〜と感心。
 帰りも、30分ちょっとで、博多港に到着。30分ではあったが、ちょっとうとうとすることができた。これが、気持ちいい。

    

 これで帰るのはもったいないので、博多港近辺を散策。以前息子とポルノグラフティ―のコンサートを見に来たことがある、マリンメッセに行ってみた。この日は安室奈美恵のコンサートがあったような?また、博多港発祥の地の記念碑もあった。博多湾には、豪華客船が停泊していたのだが、これがまた、すごい。5階建てか6階建て、まるでマンションのような客船だ。スケールが違う〜。どんな人が乗って旅をしているのだろう。
 その後、うろうろしていたら、福岡県立美術館という表示が見えた。たまには、こうした文化的なこともいいか!と思い、入ってみることにした。

           

  

島野十郎展をやっていた。

      

 何点も展示してあった蝋燭の絵がとても印象的だった。蝋燭の火をこれだけ探求している画家というのも珍しいのでは。
 本日は、これにて終了。島の旅は、時間をゆったり使う感じで、距離を意識した今までの「つぎはぎ日本一周」とはちょっと違うのだが、これもなかなかいい。帰り、関門海峡で休憩。


本日のデータ
 走行距離 約15q
 博多港〜玄界島往復 1720円
 自転車往復 840円
 福岡県立美術館 1200円
 高速料金 美祢東〜築港 2970円×2 (ETC割引) 



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『つぎはぎ日本一周』玄界島