『神集島〜加部島』
 2015.12.30


神集島(かしわじま)

 先日に引き続き、今回も九州の島巡り。29日に年賀状作成と掃除をすませ、夜に出発。今回の予定は、31日の夕方までには帰るというアバウトなもの。行き先も、唐津の先にある神集島とそれ以外は、橋でつながった近くの島々をできるだけ周るといったもの。できるだけ早い時間に神集島行きのフェリーに乗りたいと考えて、港の駐車場まで行き、そこで、車中泊をすることにした。というのも、7時10分の始発を逃すと、次が10時になり、神集島を一周するだけで終わってしまうというようなことにもなりかねないからだ。いつもと同じ感じで、夕食を食べてから出発したので、神集島フェリー乗り場がある佐賀県唐津市湊町には深夜に到着。その後、寝る準備をして結局眠りにつくことができたのは2時すぎになってしまった。
 翌朝、まだ辺りが暗いうちに目が覚めた。7時前までに準備をすませ待つ。フェリーは、それほど大きくはないけれど、自転車もOK.。

    

 神集島に到着。この島の形は、とても特徴的で、北側は砂嘴(さし)になっており、その先端に神社と灯台がある。まずは、そこに行ってみることにした。先端にある神社は住吉神社。鳥居が海への石段のところからある。石段には、海藻がついていた。次の鳥居は、石段との関係で、とても低くなっており、手が届くのではと思うほど。境内には、元寇の船の碇として機能していた碇石があった。これと同じ石が、このあたりの海底でいくつもみつかっているらしい。元寇と言えば、歴史上の出来事という感じであるが、こうして、その時のものが目の前にあると、なにか不思議な感じがした。

    

   

   

    次に神社の裏側に当たる場所にある灯台に行ってみる。この辺りは、ハマユウの群生地らしい。

    

 さて、今度は島を一周してみようと、再び砂嘴の根元の部分にもどって、先へ進んで行く。すると、小学校?体育館のような建物が見えてきた。元、神集島小学校だ。現在は統廃合で本土の小中学校に通っているとのこと。2011年まであったそうだ。学校には珍しい風力発電?などもあった。
 その先には、歌碑があった。調べてみると、ここ、神集島は、遣新羅使の玄界灘に繰り出す最後の泊地だったそうで、この島で都のことを思ったり、家族や恋人のことを思ったりして歌をつくったという。万葉集にも7つほど、この島ゆかりの歌がのっているとのこと。その歌の碑が島のあちこちにつくられているらしい。

 

 この歌碑の先は、細い歩道になっていて、自転車では通ることができず、違う道(中ほどを通る道)を進む。だんだん高い位置を通るようになり、港が眼下に見えるようになる。これがなかなかいい。

 

 鬼塚古墳群という表示が見えてきた。少し歩いていくようになるが、行ってみることに。そこには、石室の跡というか、崩れている状態なのかはわからないが、それらしい場所があった。

   

黒瀬方面に下り、フェリー乗り場と逆側の港を臨む。ここにも歌碑があった。港には恵比寿さん?大漁祈願の像?があった。そこからは、海岸沿いの道を進む。途中から、島巡り恒例の一番高いところに登ることにした。

     

    

 まだ朝が早いということもあり、霜がおりていた。そして、登ったところにも歌碑。また、以前ペンションか宿泊施設だったと思われる建物があった。

    

 再び、周回コースにもどり、最初の港に到着。9時40分ぐらいだったと思う。記憶で10時にフェリーが出ると思っていたのだが、よく調べてみると、なんと、11時30分。1時間半も時間ができてしまった。
 さて、どうしよう。再び、島を散策することに。居住区あたりをうろうろしたり、砂嘴の先端にいってみたりした。すると、海への石段に立っていた鳥居の下に海水がきていた。満潮になったのだろう。
 町を散策してみると、買い物ができる場所があったり、ナンバーがない車が走っていたり、(さすが離島だ〜) とさっきは気がつかなかったことも。

     

    

     

 神集島をあとに、湊町にもどる。

   

 次に向かったのは、以前(こちら) 橋には来たのだが、島を一周はしていなかった加部島に行くことにした。呼子大橋を渡ったところにある駐車場まではシエンタで移動。そこから島巡りスタート。


加部島

 呼子大橋をバックに写真をとってスタート。まず、向かったのは、小高い丘の上に見える「風の見える丘公園」そこから眺める呼子大橋もなかなかいい。その後、下り畑が広がった台地の中の一直線の道を行く。ゆるやかなアップダウンがありはしたものの、ずっと直線の道路を走るのは気持ちいい。加部島の北端になる杉の原というところに向かう。牧草地帯になり、牛の姿が見えてきた。癒しの景色だ。灯台と牛、絵になる。その後、展望所や、その先の崖の景色もいい感じだ。天気もよいし、とてもリラックスした気持ちにさせられた。

    

   

     

   

 その後、東側の海岸線を進むと、立派な神社が見えてきた。田島神社だ。ここで、安全祈願をすることに。境内には、神集島にもあった、元寇の碇石がおいてあった。

   

 この島の名物は烏賊らしく、いろいろなところにイカ料理の幟があった。いいところに食堂などがなく、昼を食べずに進んでいたが、さすがに腹が減ってきたので、その中の一つ「いか道楽」というところに入った。メニューを見て・・・・高い。イカの刺身とか、食べたかったのだが、1600円。地元のうまいものを食べるというのも、最近の「つぎはぎ」の楽しみではあるが、やはり、貧乏性の私、昼食に1600円は出せなかった。そこで、一番安いメニューを探すと、850円で、イカ飯があった。これも、うまそう、ということで、迷わずこれを注文。これが正解。とてもうまかった。

  

 その後、海沿いの道を進むが、行き止まりになっていた。残念。そこで、もうひとつ島での目標。一番高いところへ登ることに。この島は比較的低く、一番高い天童岳というところでも、112mだ。登山口になっている天童岳宮の鳥居の横にビアンキを置いて、登山開始。急な道で、落ち葉もあり、滑らないように気をつけながら登って行ったのだが、すぐに頂上に到着。そこには、松浦佐用姫の像があった。これにて、加部島ツーリング終了。呼子大橋の駐車場にもどった。

   

 
名護屋城〜波戸岬

今晩も車中泊をして、明日も続ける予定なので、帰りの時間を考える必要がない。そこで、もう一か所行ってみることした。島ではないが、以前名護屋城跡までは来ていたので、その先の波戸岬。まずは、名護屋城跡。前回来たときは、月曜日で博物館が休館で入れなかったのだが、今回は年末ということで休館。再び入ることができなかった。残念。それでも、城跡には無料で入ることができるので、城跡をぐるっと一周歩いてみた。そして、波戸岬へ向け進む。途中に、朝鮮出兵時に武将が陣を構えていた跡地などがいくつもあった。名護屋城も相当なスケールの城だったらしいが、それだけの大きな戦いだったのだろう。

   

 波戸岬。ここも、海底展望台があったり、先に神社や灯台があったりして、いい雰囲気。恋人たちの聖地として、ハート型のモニュメントなどもあった。夕日から光の筋が海面に降り注いでいる幻想的な風景に癒されて、ここを後にした。

   

     

   

 1日目は、以上で終了。この後、温泉に入り、食事をし、車中泊という予定だ。近くに温泉がないかスマホで検索すると、「玄海海上温泉パレア」という施設があった。国道204号線を南下して、その施設に到着。すると、その施設の奥に公営の駐車場もあり、トイレもあった。ここで、そのまま車中泊もいいかも。と思い、サンシェードなども装着して、温泉に入りに行った。これが気持ちいい。温泉の中でついうとうとしてしまった。その後、レストランに入ろうかと思ったが高そうなのと、(再び貧乏性出現)、夜の時間も長いのでつまみや飲み物などを購入することもあり、この先にあるファミレスとスーパーに行くことにした。せっかく準備したサンシェードをもう一度はずし、出発。スーパーでみかんやパン、お菓子などを購入し、ジョイフルで夕食。もう一度パレアに戻るということも可能だったが、明日の島にできるだけ近づくという意味もあり、スマホで検索すると、明日行こうと考えていた長崎県の鷹島に道の駅があることがわかった。夜にすることはないので、そこへ行くことにした。まあ、この時間にスマホの充電もできるので、一石二鳥だ。
 鷹島の道の駅に到着。あまり人はおらず、落ち着いて本日就寝できると思って眠りについた。しかし、深夜にバイクの音で目が覚めた。なんと、その道の駅、バイクの集団がぶんぶんいわせながら集まってきたのである。暴走族?そして、そんな時に限って尿意がやってきるのだ・・・・・。もらすわけにもいかず、そんな中トイレに行く。バイクの集団が入口付近にたむろしていたのだが、その中をつっきって、進む。まあ、思ったほどバイクの集団の年齢層は若くなく、いわいる暴走族とは違うのかもと思った。無事トイレをすませ再びシエンタで横になる。少しすると、パパラパパラ〜とあの例の音を出しながら、再び騒がしくなった。本当にあの音を出すんだ〜と妙に感心しながら、横になっていたら、そのうちに全員出発したようで、音がしなくなった。まあ、これもいい思い出だ。 

    

 次の日のことをいろいろ考えながら再び眠りについた。
 次の日朝起きてびっくり。なんと、結構な雨が降っていた。予報では曇りだったのだが・・・・・。この日は31日、夕方には家族と合流しなければならなかったので、長居はできないので、雨が止むのを待って旅を続けるというのも難しい。とーっても残念だったが、本日の旅は中止。帰ることにした。まあ、昨日3か所のツーリングができたので、結構満足したというのもある。今回の『つぎはぎ日本一周』雨で2日目は断念したものの、1日目はとても気持ちよく過ごすことができた。

   


本日のデータ
 走行距離 約35q
 湊〜神集島往復 460円
 自転車往復 200円
 高速料金 美祢東〜築港 3980円×2 (ETC割引) 















『つぎはぎ日本一周』神集島